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『あのさ、今から尚んち行ってもいい?』
「え?」
『久々に一緒にご飯食べようよ。てか、なんか作って?』
......これは、梨花の優しさ。
本当は、一人で家にいる私を気遣ってくれているくせに、私に料理を作らせる事で、負い目を感じさせないようにしてくれる。
「でも、明日も学校だよ?」
やっぱり悪いよ......と思いながら、やんわりと言うと、
『私はあんたの手料理が食べたいのっ!』
......いつものわかりやすい嘘が返ってきて、思わずプッと吹き出しそうになる。
「......わかった、パスタでもいい?」
『うんっ、15分で着くから茹でといてっ!』
話しながら、梨花がパタパタと走り出す音が一緒に聞こえた。
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