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「ごめんね尚ちゃん、お友達に気を遣わせたみたいで......」
「......あ、いえっ......」
絵里さんの言葉に、慌てて笑顔を作る。
「彼女、学校のお友達?」
「あ、はい」
「仲良しなのね、お休みの日にまで一緒にお買い物なんて」
「はい、まぁ......」
私の苦笑いに、ニコッと笑顔を返して来た絵里さんは、運ばれてきたカップを持ち上げ、コーヒーに口をつけた。
「あ、もしかして、私が電話した時に尚ちゃんの家でご飯食べてた友達、って、彼女かしら?」
そう言えば、梨花が来てた日だっけ......あの電話があったの......
「あ、そうです。たまに家で一緒にご飯食べてて......」
考えないようにしていたあの日の記憶が、ハッキリと蘇る。
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