母ちゃんと俺と、ときどきチカ。

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俯いた顔 それにかかる長い黒い前髪 そこからのぞく生気がなく定まらない黒い瞳 喪服を来た少年がずいぶんと広い葬儀場の隅に座り込んでいる。 きっとこれは誰かの通夜だ。 とても広い空間、たくさんの人々。きっと有名だったり権力があったり、とにかくすごい人の通夜だ。 しかしどんなに多くの人がいても少年を見ることはない。というより見ないようにしている。 これはまたおかしな夢かと思ったが俺は意外な人物を発見する。
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