序章 遠い記憶

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黒いワンピースを身に纏っているが、それ以外には何も身に着けていない。ランプを持っているだけだ。 どこへ向かっているのかわからないが、ただ前を見て真っ直ぐに歩き続ける。 時折窓から月明かりが射し込み、少女の肌を白く照らした。 5分ほど歩いたであろうか、ふと足を止めた。 目の前には古びた大きな扉がある。装飾などは何も施されていない、とてもシンプルな扉だ。 少女は躊躇うことなく扉を開けると、中へとランプを掲げる。 2m四方の小さな部屋が照らし出され、そこには小さな箱が1つ置いてあるだけだった。
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