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●開かずの教室
(ペラリ)
橘純一
「…………」
(ペラリ)
橘純一
「…………」
(ペラリ)
橘純一
{このアングルはまずいよ}
誰も知らないはずの開かずの教室で
お宝本を鑑賞している1人の紳士が居た。
彼は橘純一。
現在高校1年生である。
橘純一
{うーん、梅原から借りた
水着物もいいけど
やっぱり黒銀から借りた
コスプレ物も悪くないな……
マニアックな物から定番の物まで
豊富な種類の物を楽しめる……
これは、いいお宝本だ。}
橘純一はいろいろなコスプレを楽しんだ。
ミニスカポリスやナース服にメイド服、
ネコ耳にミニスカサンタ………
橘純一
「…………」
紳士はミニスカサンタの
ページを開いた瞬間固まってしまった。
背景にはとても大きな
クリスマスツリーが写っていた。
橘純一
「クリスマス…………か」
この物語の主人公
橘純一はクリスマスに
苦手意識を持っている。
橘純一
{そう言えば
梅原がアコガレの
先輩と一緒にクリスマスを
楽しむんだって言ってたな……
まだ5月なのに気が早いよ……}
橘純一は自分が恋愛する事は
全く考えなかった。
いや、できないと思っていたのだ。
中学3年の時の記憶が
彼を恋愛に臆病にさせているのだ。
少し時を戻してみよう。
そう、彼が
深い傷を負ったクリスマスに……
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