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ある朝、一本の電話がなる。 男は目を擦りながら、電話の受話器を手に取り、寝ぼけ口調で話しはじめる。 「もしもし?」 受話器の向こう側は無声。時に物音がするくらいだ。 「…?もしもし?どちらさん?」 答えを待っても無声のまま。 不思議な電話に男は、まだ夢を見ているのではないかと疑問に思い、耳から受話器を離そうとした瞬間、 「0だ…」 やつれた男の苦しそうな声が受話器から聞こえた。男はパッと目を覚ました。 そして受話器を見つめる。 「…なんだ?」 いたずら電話だと解釈をして受話器を置き、時計に目をやる。
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