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7時31分
「丁度いい時間だな」
いたずら電話がいい目覚まし代わりになり、男は仕事に行く準備をする。
朝食を済まそうと早めに家を出て、近くのコーヒーショップに行く。男はいつも毎朝決まってブラックにミックスのサンドウィッチ。
レジに小太りの男性が座っている。
「よう、今日もいつものメニューか?ジョン」
男は答える。
「おはよう、ボズ今日はいたずら電話の目覚ましだよ、あぁいつもの」
いつもと変わらない会話に今日は違った。
「すまんがなジョン、コーヒーが値上がりでな」
「ほんとか?」
困った顔をするジョンにボズは紙を見せた。
「ほら、コーヒー豆の原価が上がったんだ、すまんが200円高くなる」
申し訳なさそうに言うボズ。
「じゃあ…水で」
「コーヒーじゃなくていいのか?」
「200円も高いんじゃ一ヶ月にすると馬鹿にならないからな」
「全く、金にうるせー野郎だ」
ボズは笑いながら言うと、サンドウィッチを作りに厨房に向かった。
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