第一話

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卒業証書を貰った重みは一切なかった。 義務教育なんてほっとけば終わるものだし。 事実、卒業式が終わって教室で友人と話している方が別れを感じるものだ。 今、俺は燐と渚と鈴島と別れを惜しんでいる。 とは言っても学力が近い鈴島とは同じ高校に進むし、燐と渚も同じ高校で、俺と燐は近所なのだが。 しかし燐と別の学校に行くなんて想像できない。 あいつは俺より馬鹿だからもともとわかってはいたけど。 やっぱり違和感はある。
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