4月

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委員会の一件があって2週間。 4月の終わりにクラス対抗の学年球技大会がある。 うちの高校は進学校のくせに文武両道がモットーらしく行事がやたら多い。多分月1はある。 今日がその当日。 全員が体育着でHRを受ける教室は普段とは少し雰囲気が違ってより一層俺をやる気にさせた。 クラス団結のために学級委員が言葉をかける、当然俺が。 「待ちに待った球技大会! みんな宇津姐さんの言葉を頂こうではないか!」 「ちょっ」 「うぉぉぉぉぉおおおお!!!!!」 してやったり。 ざまぁ。 クラスのやつら皆で姐さんコール。 これが団結ってやつだよね。 宇津さんはひとつため息をつき、普段通り黒髪の長いツインテールを揺らしながら教壇へと足を進めた。俺の隣まで来ると眉にシワを寄せて小さく舌打ちしたのはなかったことにしておきたい。 いつのまにか姐さんコールは消えて、全員が宇津さんの言葉を待っていた。 「…思い出とかそういうの、どうだっていい。勝ってきなさい。負けは認めないわ。」 _
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