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「おいで」
そんな甘い言葉に騙されて連れてこられたのは‥‥
「‥‥‥工場‥?」
「いや、倉庫」
倉庫らしい。篠崎要の素早い否定のおかげで読者様に本当の事を伝えることができて、よかったよ
「でかいね」
「うん、ここは第一舎だからね」
‥‥うん、第何舎まで存在するのかな?
そんな心の中の疑問を置き去りにして篠崎要は倉庫の中へと進んでいく
あたしは‥‥、腕を引かれて強制的に倉庫の中へ
「わぉ」
中は意外とがらんとしてた。誰もいない
「ねぇ、誰もいないよ?」
「この時間に誰か居たら逆に怖いよ」
‥‥‥‥‥確かに。
今は2時ちょっと過ぎ。
丑の刻って2時だよね?!!
あたし、幽霊とか見たこと無いんだけど!!!
「ここにはいないけど、上にはいるよ」
え?!! 下には幽霊いないとか、なんで分かるの?!
そして上にはいるのかよ??!!!
「さ、行こ」
「や‥、やだ‥‥」
こいつ、さっき上には幽霊いるっつったくせに上にあたしを行かせようとしてやがる!
「は?‥なんで?」
しかも、あたしが行きたがらないわけを惚けた顔で聞いてくる
「‥幽霊‥‥でるから‥‥、」
なんて篠崎要に言ってみれば、
「‥‥‥‥‥‥‥ぷっ‥」
笑われた。
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