初めての仕事

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朝六時、舞花は朝食を作り終えていた。 だが、まだ武人は起きていない。 「大樹さん 亞木さんを起こしてきてくれませんか?」 『あ、いいよー ちょっとまっててね』 大樹はそう言い、武人の寝室に向かった。 少しして…… 「うるせえっつってんだろ!!! 耳腐ってんのか!!!」 “いつも通りの怒号が聞こえた” 最初らへんはかなり驚いたけど、最近はもう慣れてしまった。 最初起こしに行こうとした時、舞花は大樹にすぐさま止められ、大樹が武人の寝室に入った後すぐその意味が分かった。 毎日、武人の朝は怒号から始まる。 そして、その怒号を受けるのは大樹。 何だかもう慣れてしまったらしい。 カチャリとドアが開き、明らかに不機嫌な武人が顔を出す。 武人は低血圧でもある。 こんな何でもかんでもが揃った人はそういない。 「おはようございます。亞木さん。 朝食できてますよ」 「おう……」 ムスッとした顔のまま、席につく武人。 事務所にはお客様用の客間と、武人の部屋、舞花の部屋、そしてリビング。 そしていくつかの物置がある。 武人は無言でモグモグとご飯を食べている。 「雪代」 「はい?」 「デザートは?」 「今日はヨーグルトのブルーベリーです」 「そうか」 一週間で舞花は武人の好みなどが色々分かった。
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