初めての仕事

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「分かりました もしかしたら咲ちゃんは遊園地に行きたいのかも知れませんね 聞いてみます」 「お願いします……」 頭を下げる皐月に舞花は笑う。 そして、咲を見つけた部屋に戻った。 だが 『もっともっとー!』 『もう勘弁してよ咲ちゃーん! あっ!舞花ちゃん!』 「えーと…… 遊んであげてるんですね」 入った瞬間目に映ったのは大樹が四つん這いになり、その背に咲を乗せている光景だった。 『あっさっきのおねーさん おねーさんもアタシが見えるんだよね?』 「うん」 『じゃあ、遊ぼ!』 「え!?何して!?」 『おままごと!』 「凄い久しぶりな遊び……」 その後舞花は咲の遊びに付き合いながら話をすることにした。 「ねえ、咲ちゃん」 『なあに?お母さん』 「あ、いや、おままごとのお話じゃなくてね」 母役は舞花で、父役は大樹かと思ったが、大樹は庭に居る馬。 そして咲が娘役だ。 『何で僕だけ馬……』 『アタシがいつでも好きなように乗れるように!』 落ち込む大樹に咲は笑顔で答える。
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