生活のため

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だから元々霊に関わる所ならどうにかなるんじゃないかと今日訪れたのだ。 「よしっ!」 気合いを入れ、事務所へと向かった。 コンコンとドアをノックし、中に入る。 すると既に先客が居た。 「お願いします!」 「はい。承りました。今晩にでもお伺いします。」 「はい!」 少し頬のこけた男性に笑みを向けているこちらも男性。黒髪だ。 二十代前半くらいだろう。 頬のこけた男性は何度も黒髪の男性に頭を下げ、舞花の横を通り抜け、事務所から出て行った。 「あなたは?」 黒髪の人に視線を向けられ、私はビクッと思わず反応してしまった。 「あのっ! 私今日アルバイトの面接に来ました、雪代舞花と申します」 「あぁ、バイトか」 あれ……? 男性の雰囲気がガラリと変わった。 ポケットから煙草を出し、加え、ライターで火をつける。 品定めするように見てくる鋭い瞳が正直怖かった。
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