20人が本棚に入れています
本棚に追加
「見た目は合格だな
いただきます」
武人はスプーンを手にし、オムライスを一口口に運んだ。
「!」
「どっどうですか?」
舞花は心配そうな面もちで武人の様子を伺う。
武人は答えず、ひたすらにオムライスを食べた。
そして米粒一つ残さず、武人は全て平らげた。
それから一つ息を吐く。
「……一人前なんて言うもんじゃなかったぜ……」
「え?」
クシャリと前髪をかきあげた武人は舞花に言った。
「もう一人前オムライス作れば採用だ
もう一回買い物行って来い
それからメニュー考えて安い品も色々買え
今日の今からお前が飯を作れ」
「!はい!!」
舞花は満面の笑みで笑った。
もう一度オムライスを作った舞花は見事採用された。
武人は食後のプリンを食べながら舞花に問いかけた。
「雪代舞花だったな?」
「はい」
「俺は亞木武人(あぎたけと)
茶髪は中村大樹(なかむらたいじゅ)だ」
最初のコメントを投稿しよう!