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何歳かは忘れました(笑)
でも、転校する前なので、7~9歳の間です。
僕が通っていた小学校には地下が存在してました。
地下は、ゴォー…と鳴り響く機械音と熱気に満ちてました。
階段で地下に行けるのですが、地下は真っ暗闇で、僕たちには怖いところだと思っていたのです。
その頃、別に図書室にある「モナリザの目が動く」と言う怪談で学校中が盛り上がってました。
何故皆と別れて、地下に行こうとしたのか分かりませんが、友達と3人で行こうと言う話になったので、地下潜入作戦決行です(笑)
普段から先生から、暗くて足元がよく見えないから行っては駄目と言われていたのですが、子供の好奇心は強いですよね(笑)
3人で手を繋いでゆっくり…ゆっくりと階段を降りて行きました。
降りきった時に、意外にも足元が少し確認できるくらいの、薄暗い感じで、真正面にはボイラーの制御盤、右手に用務員室。中には誰かいるみたいで、明かりがついてました。
「先生に入っちゃ駄目って言われているでしょ❗」
と後ろからデカイ声で怒る用務員のHさん(たしかHだったはず)。
ビックリして一人は制御盤へ、一人はしゃがみ込み、僕は足を震えさせながら動けなくなっていました。
あまりのリアクションにHさんも面白かったのか
「先生には言わないから、早く戻りなさい」
と言うと、チャイムが鳴り響きました。
僕たちは謝りながら教室に戻りました。
友人「Hさん、いい人だったな。」
僕「…うん(まだ怖い(笑))」
友人「後でちゃんと謝りに行こう」
放課後、友人と謝りに行ったのですが、Hさんは居なかったので、明日にしようと、その日は帰りました。
その日の夜、連絡網で母に…
「Hさんが亡くなったので、学校で弔問します」
詳しく聞くと、数週間前から癌で入院していて、先程亡くなられたみたいと…
不思議です。だって今日学校で会ったのに…
友人も一緒だった。
今日だけではない。その前の日にも他の生徒も怒られたと言っていた。
確かにHさんだった。
当時、Hさんは学校で子供達を見るのが大好きでした。昔に制御盤の周りで遊んでいた子供達が、暗い足元で転び怪我をした事があり、寂しいがボイラー室は立入禁止にしたと、後日先生から聞きました。
確かにHさんだったんだよなぁ…
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