小麦粉か何かだっ!! ~城崎冬真の場合~

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  「ふむ、どうしたものか……」  トイレから戻って来る間に一体何があったのか、俺の机は袋から溢れだした真っ白い粉により侵略されていた。  新手の嫌がらせか? しかし、それにしては片付けしようとしたらしい痕跡が残っている。  かき集めたような跡、山になった粉。だが、そのほとんどが袋に収まっていないというのは、どういうことか……。  ――否、それよりもこの粉は何だ?  見た限り、小麦粉に見えん事もないが。  思いきって袋をひっくり返して見ると、白い粉に文字が隠れている事に気づいた。  袋に付着した粉を指の腹で払ってやれば、妙に丸々とした文字が現れる。 『小麦粉か何かだ』 「!?」 『小麦粉か何かだ』と? つまりこれは俺に対する挑戦状か? これが何か当ててみろと…… 「クックックッ。まぁ、暇潰しにはちょうどいい。犯人は見つけ次第、制裁を加えるとして――付き合ってやろうではないか!!」  
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