誕生!Lady-2030!

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誕生!Lady-2030!

2030年、米国、春。宇宙開発研究所(NASCAL01)では、チームオーガニゼーション、及び、次期、ヒトゲノムとして、ナノロイド計画が発動され、この年、全米が、最新3D映画『ゴシップハウス』で、年間100兆ドルの売上を、あげるのと、同じくして、宇宙開発局事務協議室秘書課に、一体のナノロイドが、配属された。容姿端麗、碧い瞳、金髪の長髪、華奢な身体付きと、まったく、人と変わらない容姿を持つ、『Lady-2030』は、スーパーアンドロイドと持て囃され、仲間からは、敬愛を込めて、『Lady-30(レディ・サーティ)』または、単に『30(サーティ)』と、呼ばれていた。宇宙開発局事務協議室秘書課では、やることもなく、平素な日常を、マキシサイクルまで引き絞った、ナノブレインシステム(人工頭脳)で、あしらうように、書類の山を、片付けるだけだった。そのレターが、来るまでは、彼女サーティは、極めて、サジェッションの悪い(つまらない)、日常の虜だったのである。しかし、平穏は、長くは、つづかなかった。レターは、宇宙開発局事務協議室秘書課に、直接、本人開封のみ!の印とともに、サーティの事務机行きに処理されていた。差出人は、『ホワイトハウス(大統領官邸)』から、だった。レターには、大統領、ミッシェル・シュタインバルクからのサインが、添付されていた。2030年、春といえば、大規模な麻薬売買組織『サイレンス』が、米国情報局の手で、解体させられた年月であった。時代も、運命も、歯車は、一つではなかった。 続く。
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