第 1 話

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勉強は別に嫌いでなければ好きでもなかったので基礎だけは分かっていた。 そんな風に一応はこなしていたので成績は上の方、あともう一息頑張ればもう少し上を狙えると先生等には言われている。 だけど勉強が出来るからと言っても、その誰もが運動やスポーツが出来るとも得意とも限らない。そのいい例が私。 小さい頃から周りの皆と比べるとあまり外に出て遊ぶタイプではなかった。インドアで、友達や誰かと遊ぶ時は自分の家か友達の家で一緒に本を読んだり、好きな絵を書いたりする事が多かった。 おかげで肌は必要以上に陽に焼けることがなく高校生になった今でも白い。そのせいもあり知り合いには肌の色が白いとよく言われ、少しだけコンプレックスを感じたこともある。 肌の色はさて置き……私は人並みに勉強は出来たが、運動やスポーツと言った身体を動かす事が嫌いだ。 体育の授業も周りに比べて上手く出来ず憂鬱でしかない。 特に苦手なモノは球技や団体で行われる競技。出来る限りは動くも、貢献出来ているか分からないから。 そんな私は最近よく言われる所謂、陰や角で過ごすインキャラと言われる密かな存在。 だからワイワイと騒いで自分の意見を自ら進んで発表するような所謂不良と呼ばれるような人物達とは、必要以上に関わることなんてないと思っていた。 ―――つい最近までは
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