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そして彼女は透き通る様なそれでいて強気な声で並んでいる人達に向かってこういった
「私はあなた達の誰とも付き合わないわ!」
そう高らかに宣言した。
その声が響いた数秒後男達は全員肩をがっくしと落とし、とんでもないスピードで泣きながら走っていった…
ふと急に彼女はいきなり蒼牙に向き帰り
「あなたもなの!?」
と言った
「えっ…!!あの…俺は、その…えっとその…遅刻しちゃって、屋上で寝てたらこんな時間になって…帰ろうと思ったら声が聞こえちゃって…いや…あの…わざとじゃなくて偶然聞こえて…いやっ!少しは聞いたけどあの…その………」
彼女はきょとんとした顔をしたあと急に
「あははははっ!!」
っと笑いだした
「えっ…俺なんか面白いこと言った……?」
すると彼女は
「あなたの行動なんて誰も聞いてないわよ!あははっ!あなたも私に告白しに来たのか聞いたのよっ!…クスッ」
蒼牙は顔を真っ赤にしながら
「ち、違うよ…告白とかじゃなくて…あの…えと…!」
「フフッもう良いわよ!ところであなた名前は!?」
「あのっ…俺は、えっと…」
「落ち着いて!誰も食ったりしないわよっ!」
「うん…あの…俺の名前は天津蒼牙!えっと一年生でしゅっ!」
「へっ!?で、でしゅ!?」「痛い…」
どうやら蒼牙は緊張のしすぎで舌を噛んだらしい。
「プッあははっ!やっぱりあなた面白いわっ!」
「あのさ…えっと…き、君の名前は…?」
「ん?あぁ…言ってなかったわね…私の名前は駿河柚希よっ!私も一年生よ!!よろしくねっ!天津蒼牙君っ!!」
と柚希は蒼牙の鼻を人差し指でツンッと突いた
「あっ…よろしく…駿河さん…!」
笑顔で答える蒼牙、真っ赤になる柚希。
(なによ…かっこいいじゃない)
これが特別な二人の出逢いだった…
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