始まりの時

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怒鳴った人物こそは蒼牙の父、天津紅牙だ。 「こらぁ!!また蒼牙は凛を泣かせたのか!!」 「ち、違うよ父さん!」 「いいのよ…あなた……ヒック私が悪いのよ…グスッ」 「そ、そうなのか?だが凛を泣かすなど一番の悪だと思うのだが…」 「ううん…いいのよ…きっと蒼牙は反抗期なのよ…!しかたのないことなのよ…」 「だから違うって!俺は反抗期でもないし、母さんが嫌いな訳でもないから」 凛は泣き止みそして… また蒼牙に抱きついた 「やっぱり蒼君大好きっ!」 「なっ!凛に抱きつかれるなど…ずるいぞ!!蒼牙!」 「母さんっ!ほら父さんが羨ましいっていってるから、父さんの方に行きなよ」 「嫌よ。」 「「即答!?」」 蒼牙は驚き、紅牙は悲しみで答えた。 「私は蒼君が大好きなのっ!あなたより蒼君に抱きついて痛いのっ!!」 紅牙はその場に崩れ落ち 「そ、そんな…」 と涙目になっていた。 ちなみにこの家庭の力関係は 凛>>>>>越えられない壁>>>>紅牙>>≧≧蒼牙 となっている。 こんなことをしてるうちにさらに10分が経過しているため遅刻が完璧に決まった蒼牙は時計を見て 「うわっ、やばっ!もういかないと!」 「えっ…!もういっちゃうの…!?」 「ごめん、母さん!行ってきまーす!!」 凛は寂しそうに 「あぅ…いってらっしゃい…」 といい 紅牙は 「俺はもう凛に抱きついて貰えないのか…嫌だ…くそぉ…くそぉ…」 と肩をおとし呟いていた…
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