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話は二週間前にさかのぼる。
神奈川・川崎市北部にある私立やまゆり中央学院付属やまゆり総合中学校に入学して、ようやく学校生活にも慣れてきた銀河はこの日、同じクラスになった幼なじみのみなみと部活動について話しながら下校していた。
「そういえばみなみは部活決めたのか?」
「ううん。何か魅力的なところが幾つかあって、それでまだ悩んでるの」
「ふーん、そっか」
「そういう銀河は決めたの?」
「いや、俺もまだ。多分このまま帰宅部に入部すると思う」
「何よ帰宅部って。ホントに銀河って無趣味だよね~。何か新しく始めればいいのに・・・」
「まあな。・・・なあみなみ、俺に何か面白い趣味教えてくれよ~」
銀河は軽い口調でそう言うと、みなみは少し呆れた表情になった。
そんな話しをしているうちに、学校の最寄り駅である小田急線・新百合ヶ丘駅に到着した。パスモ定期券で改札を抜けて、自宅のある海老名方面に向かうべく1・2番ホームへと降りていった。
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