第一章、姫と鵺

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チ…リィーン…。 「…今、鈴が鳴ったような…。」 放課後の河川敷は秋だと涼しく心地いい場所。 元々、人気がないから私だけの空間 うずくまる私はゆっくりと流れる川を眺める。 私の制服はボロボロに引き裂かれ鞄はペンキで汚れた。 靴もなく靴下で学校を出た。 「はぁ…」 私は深いため息をつく 家に帰っても誰もいない 両親は私が小学生の時に離婚した 父が愛人を作って家を出てったそのせいで母は父の血が流れてる私を殴り蹴るの繰り返し …まあ、今は新しい男ができたおかげでそんな暴力を振るう事はなくなった。 学校でも悪質のイジメを受けている。 今日も朝から酷い仕打ちを受けた。 ――私は何のために生きてるの? 日々に思う 居場所のない私はどこに行けばいいの? 「やっぱり、此処よりあの場所に行こう…」 ふと、立ち上がり靴のない足であの場所に向かった。 その時もう一度どこからか悲しい鈴が鳴った。
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