38人が本棚に入れています
本棚に追加
/47ページ
(あいつ…何してやがんだ?)
見れば少女は公園のベンチの前にしゃがみこんでじっとベンチを見つめている…
(この暑さでとうとう頭おかしくなったのか?普通ベンチは座るもんだろ)
好奇心から少年は少女の後ろまでいき
『何やってんだお前?』
と聞いた。
少女はようやくベンチから視線を少年獄寺隼人に移し
『それはこっちが聞きたいアル。こんな真っ昼間にお前こそ何やってるアルか?学校はどうしたネ?ついにお前もニートアルか?』と可愛らしい見た目とは裏腹に毒を吐いた。
『んなわけねーだろ!今日学校休みなんだよ!テメーこそ学校行ってねーじゃねぇか!このニート女!』
『私は万屋で働いてるからニートじゃないアル。れっきとした社会人ネ』
『あんなうさんくせー店、仕事に入んねぇよ。』
『んだとゴラァァァ!!どのへんがうさんくせぇのか言ってみろアル』
少女は立ち上がって激怒した。
『店主の銀髪野郎といいオタクメガネといいうさんくささ100%だろーが!ついでにお前も!基本仕事なさそうだしな』
『ちゃ、ちゃんと仕事ならあるアル!猫の飼い主見つけたり… 』
『ほとんどボランティアじゃねーか…って話がずれちまった。お前はそこでなにやってんだよ?ベンチとにらめっこか?悲しいヤローだな』
『んなわけねーダロ!これを見るヨロシ!』
少女がベンチに乗っている一つの赤い箱を指差していった。
『こ、これは…』
最初のコメントを投稿しよう!