二人の時間

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バン! 『恭弥ぁぁぁーー遊びに来てやったアル!』 先ほどまでは静かだった並盛中応接室に嵐が舞い込む。 この部屋の主 風紀委員長の雲雀恭弥は 目を通していた資料から目を離し、お団子頭の少女神楽に視線を移す。 『…ドア壊れるからその登場のしかた止めなよ』 とだけ冷たく言い放って再び資料に目を通し始めた。 『何だヨその言い方は!せっかく並盛の女王神楽様が遊びにきてやったっつーのにヨ!』 今度は視線を移さずに 『ワオ!初耳だよそれ』とだけ言う。 神楽は既に『お菓子はどこアルか?白状するヨロシ!』と言いながらお菓子を食べている。 『もう食べてるじゃない』 『こんな小物せんべいで女王神楽が喜ぶわけないアル!勿体ぶらずに早く酢昆布の在処を教えるがいいネ!』 『酢昆布なんてあるわけないだろ。』 『酷いヨママ!昨日買ってきてくれるって約束したのに!』 『そんな約束した覚えはないし、君のママになったつもりもない…ところで君、何しに来たの?』 最後の一枚を食べ終えて『恭弥に会いに来たネ!』と言った。
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