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キンコンカーン
『一茶クン、一茶クン!もう授業終わったよ…。』
隣席の級友に肩を揺らされ、ようやく目が覚めた。
『ふぁ~ぁ、よく寝たぁ~。ん?もうこんな時間か。』
気がつくと、どうやら昼メシの後からぶっ通しで爆睡かましてたらしい。
早朝からのwaxガケと駅までのダッシュが原因だなと考えながら、机上に広がったヨダレの湖を周りに察知されないように拭き取った。
まぁ、基本的には所要出席日数と答案用紙に名前さえ書けば卒業証書をもらえるトコですから。
イチゴ・オレを飲みながら体育館と駐輪場の間を校門へ向かっていった。
『あ!ペケジェーじゃん!?渋ぅ~ッ!』
単車通学禁止の駐輪場に堂々と止められているXJR400を発見した。
『ほぇ~!YAMAHAが産んだ軌跡!誰のだろ?』
グルリ一周観察した後、またがってクラッチを切ってみた。
紺メタのボディにキャンディフレイクが散りばめられ、テールには「team ナイツ」と、カッティングが。
『オイッ!何しとんじゃお前っ!?』
振り向くと縦横ともにボリュームのある巨漢が威勢よく現れた。
ブレザーのフロントを全開で肩で着る、ダボダボのパンツは目一杯ずらしヘビー級のガタイはさらにデカく目に映った。
『わりぃ、カッケーなて見てたらついつい座っちまって。』
見たことない、おそらく一年坊主。
『調子ぃぃコト言ってんなよっ!おっさん!!汚ねぇケツ座りやがって!』
カッチーン!!
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