俺、小林一茶✋ ⑱才‼

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『おいお前、一年坊だろが!』 完全に頭に血が上った。 だが、ヘビー級も一切引く気はなし、グイグイと迫ってくる。 『んだと、ぉらぁ~!!』 と、丸太の様な腕で俺の後ろ襟をつかもうとしてきた。 射程圏に入ったその瞬間! すかさず俺の渾身の左アッパーがアゴを撃ち抜いた! クリーンヒット!! だが、後ろ襟を掴んだ腕には依然と力がはいったまま。 なぬっ!?効いてないのか!? ならば、タッパのあるヤツは足から崩せと、ヘビー級の内股目掛けローキック! 間髪入れずもう一発! 一瞬、巨漢がよろめきを見せた。 と、思ったら、 ガッシャーン!! 俺の体は駐輪場の金網に受け止められた。 ダッダッダッダッ 『ちょっと待った!ストップ!ストッ~プ!!』 小柄な少年が巨漢の前に慌てて割って入った。 『ストップ!やめろクポ助!!』 どいてろと言わんばかり振り払おうとするヘビー級を少年は必死でとがめた。 『一茶兄ぃ!ケガはない!?』 『何ともねぇけど、なんなんだこの馬鹿力野郎はぁ!?』 『ごめん、ごめん! オイッ!クポ助!前話した従兄弟の一茶兄ぃだよ!』 『ぃや、単車泥棒かと思ってよ…。』 やっと冷静さを取り戻したヘビー級のクポ助は頭を下げながらポリポリとかいてみせた。 『まぁ、俺が勝手に触ってたのは確かだからな。それよりお前、張石に入学してたの!?』 『エッ?何だよ、姉貴から聞いてなかった!?俺、高校進学するって。』 『そらぁ聞いてたかもだけど、まさかウチへ入ってたとは…』 『一茶兄ぃ、俺が入れるガッコが他にあると思ってんの!?』 くるとんはハイトーンのメッシュを引っ張りながらそう言って、舌を出してみせた。
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