最終双六《ファイナルソウム》

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「終わんねーなー」  指示の9割が『ふりだしに戻る』である双六、【SF双六】での勝負は、開始から一時間近く経っても、決着が付かなかった。 「えーっと…………なんかすごい光アタック!」  あぁ……サイコロをふる時のかけ声もネタ切れじゃん。  そこで、俺はあることが気になった。 「なぁ、なんでこの双六、【SF双六】って名前なんだ?」  指示の内容は、ほとんどが『ふりだしに戻る』だが、それも含めて、かなりシンプルなものだ。  SFな要素はない。 「なんだ、気付いてなかったのか」  ハルオが普通の口調で言う。 「え、なんのことだ?」 「SFってのはな」  一呼吸おいて、ハルオは口を開いた。
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