― 第1楽章 ―

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神経を集中させ目を閉じる そしてそのまま少年がいる方を“見る” ─────────────────────────────!── やはり 『天使』だ 目で見れば人間に見えるが『天使』独特の気配を感じることができる さらに 瞼の裏に『天使』を映せば“天使の羽”を見ることができる 「とにかく ケーサツ呼ぶからな!!」 「クソ生意気なガキがぁ!!!!!」 ─── ガッ!! 「!! っ ぐぅ… かはっ 」 男はいきなり少年の胸ぐらに掴みかかり そのまま掴み上げた 首が圧迫され 少年は苦しそうにもがく が 男の力が強すぎてびくともしない 地に足がついていない少年を 少女は心配と恐怖の感情が入り交じった様子でオロオロするだけだ 何もできない “力”を使わねぇのか!? 見ているだけで苛つきが頂点に達しそうだ 『天使』には それぞれに与えられた“力”がある 悪魔を捕えるため 自分の身を守るため 神が『天使』を有利に使うための“力”が 使う“力”は『天使』によってそれぞれ違うが 威力は皆同じくらい
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