プロローグ

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いつか声が出なくなるなら、初めから声なんてないと思えば良いだけ。 がんばったって、足掻いたって声が出なくなる事実は変わらないんだから。 だからそれなら初めから諦めた方が良いでしょう? だってその方が、がんばるよりもずっと楽だもん。 がんばるなんて、したくない。 気持ちを伝えたい親も、友達も、私にはいないから。 だから、声があったってなくたって同じなんだよ。 そして私は、いつか声が出なくなった時に自分の手で、自分の命を絶ちたい。 私にとっては、その時が待ち遠しい。  
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