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「……ん…」
目を覚まして、いつもと違う天井に目を疑った。
真っ白な面白味のない天井は、そこにはなくて、茶色の格子型の天井が広がっている。
ここは、どこーー?
必死に記憶を辿る。
しかし、寝起きだからか頭が上手く回らない。
私はずっと入院していて…
あの日は、いつもと少し違って…
春くんと言う男の子が…髪の毛をやってくれて…
ああ、そうか。
私、あんなデタラメな都市伝説みたいなこと、したんだっけ。
じゃあ、これはなにか都合の良い夢なのかもしれない。
病室と言う名のカゴから抜け出せない、私の…
起き上がると、いつもの夢では感じない、現実味のある気怠さに包まれる。
なんと現実味のある夢だろう。
その時、部屋の襖が開き、光が部屋に差し込んだ。
「ぅおう!!?」
不思議な声を出して驚いているのは、私と同じ歳くらいの男の子。
クリクリの目に、茶色がかった長い髪。
無造作に縛り上げられたその髪と、彼の服装は現代のものとは感じられなかった。
「お前!目覚めたのか!!」
…だれ??
知り合いだっけ??
そう言われて見れば、何処かで見たような顔をしている気がする。
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