第4章

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#茅奈eyes 平助くんが去ってから数時間後(多分)。 コンコンと襖がノックされた。 私は平助くんだと思い、いつも通り声がかかるのを待つ。 だけど、待てど暮らせど声はかからない。 私は不思議に思いながらも「は、はい」と返事を返してみた。 すると、閉じ切っていた襖が、だんだんと開いた。 「いるんだったらさっさと返事くらいしろよ」 なんだか不機嫌そうな思いもよらない人物に、私は目を見張った。 「えっ…あ…すいません…。平助くんだと…思って」 俯きがちにそう答えれば、沖田さんはなぜかチッと舌打ちをする。 開いた襖の隙間から、風がひとつ、流れた。 「あ、あの…良かったら…中に、どうぞ?」 遠慮がちな私の言葉に、沖田さんは素直に従った。 私の目の前に荒々しく腰を下ろすと、自然と胡座をかく。 その始終も、私と目を合わせようとはしない。 私の部屋にわざわざ来てくださったと言うことは、なにかしらお話があるはずだ…。 そう思いながら、私は正面から彼をジッと見つめた。 しばらくの沈黙が続く。 彼は、バツが悪そうに、ゆっくりと話し始めた。
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