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「んっ…」
青年はあくびをしながら大きく伸びた。
時間は朝の7時をちょっと過ぎた頃。
「学校かぁ……ダルいなぁ~」
クローゼットから制服らしきものを出して着替える。
胸には校章だと思えるロゴが付けられていた。そのロゴは三角状に型どられていて中にはシルバーの十字架が描かれていた。
青年は部屋からリビングに出てそのまま台所に向かって、パンを取り出し食べるとあっという間になくなった。
すると、インターホンが鳴る音が聞こえた。
「リキト~」
リキトと呼ばれる青年は鞄を持って玄関まで行くと扉を開けた。
「悪い悪い、飯食ってた」
「も~、遅いよっ!」
少女は頬っぺたを膨らませて言った。
それに対してリキトは顔の前で両手を合わして謝る仕草をとると少女の横に居るもう一人の青年が言った。
「リキトもこう言ってるんだし、ナナ許してやれよ。ほら、早く行こうぜ。」
「じゃあ、許してあげる。今回はリュウヤに免じてだからね!」
ナナがそう言うと、3人は笑いながらリキトの家を出て学校に向かった。
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