第一話 我ら、華流並高校弓道部!!

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「え、久里浜?」 京都からこの東京に引っ越してきた久里浜景悟<ケイゴ>は、きょとんとした顔で入り口で固まっていた。だが、関西ならではの理解の早さで状況を読んでいた。 軽く苦笑いをすると、こちらへ冷たい目で見た。 「何や、帰らせてもらうやんけ」 「待て、帰るな!」 「………帰巣本能」 回れ右をする久里浜の肩を掴むと、必死で止めた。 振り返る久里浜に私は薄ら笑顔を浮かべる。それに対してあいつも笑みを浮かべる。 「ハハハ、何やわいはただ帰るやんけ。その笑み何や…」 「あたしが逃がすとお思いで?」 こうして四人でだるさMAXで部活を始めた。結局、一時間と二十分遅れで始まった為、微妙な空気が流れた。
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