346人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんでこゅ紛らわしいことするかなぁ?これだったら、この首輪必要なくない?」
「だって、ミオちゃんには必需品だもん!」
藤代さんはピンクの首輪から違和感のある止め具を外した。
「ミオちゃんは…。どんな時も愛しく輝く、心の中に有る宝物…。だから…。俺のそばにいてよ。」
そう言ってピンクゴールドのかわいい指輪を差し出した。
「………。藤代さん。藤代さんの気持ちは、すごくすごく嬉しい…。でも…。」
「でも?…。」
このまま頷いて、その指輪を受け取ってしまえたら、どんなに幸せだろう…。
でも…。
疑いや嫉妬にかられて、藤代さんを傷つけてしまうのではないかと、怖い…。
藤代さんと過ごす楽しい老後を夢見ていたけど…。
いざ、そこに近づこうとしている今、藤代さんを幸せにしてあげられる自信がなかった。
最初のコメントを投稿しよう!