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「はぁ……」 疲れ切ったようにため息をつくと、自分の膝の上に頭をのせて寝そべっていたディールが、んー?とフェイズの顔を覗き込んできた。 「更年期?w」 「……違います」 悪戯っぽく肩を震わせ笑われ、まだそんな歳ではないです、とディールの額を軽く叩きながら、怪訝そうにフェイズは眉をしかめた。 「大体、何故私が貴方に膝を貸さなければならないのですか…」 「いーじゃん、まおーサマにはしてあげてんだしww」 つーいーで!と偉そうに言うディールに、まったく納得していない様子のフェイズは、 「魔王様は特別です」と言うと、不愉快そうにディールを見下ろした …しかし嫌そうな言葉とは裏腹に、その手はディールの長い髪を優しく撫でていた 「……まおーサマがいいなら俺も良くね?」 「ダメです」 調子に乗るな、とフェイズに冷たく言い放され腹を立てたのか、ディールは読んでいた本を投げ出すと、身体を反転させフェイズに抱き着いた。 「ぎゅーっ」 「…何ですか一体」 「効果音www」 周りから見たら、どう見ても怪しい事をしているようにしか見えないが フェイズはあえてそれに突っ込みはせず、ディールの放り出した本に手を伸ばし、抱き着いたまま動かないディールを無視してページをぱらぱらめくった。
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