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万全を期した状態で行くべきだ、というフェイズの一言で、結局城を出るのは一週間先に伸びることとなった。 そして魔王が昼寝をする時間を見計らって、フェイズはディールの元にいた。 「で、貴方は一体何を考えているのですか?ディール」 「別にぃー」 いつもは眼帯で覆っている右目も、フェイズの前では外しているらしく、寝そべっているベットの枕元に無造作に放ってあった。 眼帯をしていない、といってもディールのその右目は長い前髪に隠れてうかがえない しかし、それには何の気も止めていないのか、フェイズは勘繰るような目でじっとディールを見つめた 「あー分かった!言うから!!//」 「初めから素直に言えばいいのです」 じっと見つめられるのを苦手を知った上での行為にあっさりディールは折れた。 「だってよー前は城から出られなかった訳だし、今度ぐらいは外を見せてやりてーのさ」 「それは…」 一瞬見せたディールの本当の顔に、フェイズも「私も同じです」と呟いた。 何も、魔王を一生城に閉じ込めておくつもりなど、フェイズは微塵も思っていない むしろ、ディールと同じように城からではなく、直接下界を見せてやりたい、という気持ちは山々だった。 しかし、それらは「魔王」の身を案じるからこそ、今まで城から出すことはなかったのだ 「それに約束もあっからな」 「……えぇ」
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