01:落下少女

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男はぼくの肩を掴んで、無理矢理男の方に振り向かせた。 「……なんですか」 「いやなんですかじゃねぇから! おまえまず誰!」 「ニアです」 「ニアぁ?」 男はきいたことがない、というように、片眉をあげる。 男の容姿は、まるでミルクティーのようなクリーム色の髮。 紅茶のような紅い瞳は、黒いクマで少しくすんでみえた。 そんな瞳にかかる銀色の眼鏡。 ワイシャツに白衣を羽織ったその容姿は、なんだか人間っぽいような、そうじゃないような。 「不思議なファッションセンスですね」 「ほっとけ。で、おまえ何者だ?」 「ぼくは君の、そのミルクティーみたいな髮から君を、ミーくんと呼びます。 ミーくん、ここは何処でしょうか」 「いや質問してんの俺なんだけど!? 大体ミーくんてなんだよ!!?」 「うるさいです」 「わ、悪い……」 ミーくんは不満そうな顔をして、しかしだけれども黙った。 鳩さんとは違って、胡散臭い感じは、ない。  
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