01:落下少女

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「なんだそりゃ。……おまえらニンゲンのいう『地獄』じゃねーぞ」 「ではあの世、ですか」 「まあそっちに近いか……ってだからなんで落ちてきたんだよ?」 ミーくんはよっぽどそこが気になるようだったので、しかたなくぼくは簡潔に答えた。 「ちょっと飛び降り自殺しようとして鳩さんに助けられて、鳩さんを手違いで爆発させてしまいました」 「なっ……!!」 ミーくんの顔がみるみる青ざめていく。 あれ? 今度はツッコミないんですかね? 「どうかしましたか」 青ざめたまま黙っているミーくんに、ぼくは尋ねてみた。 さっきまであんなに元気だったのに……お腹でも壊したのでしょうか。 「………飛び降り自殺なんて、なんで」 「? キミもその理由が知りたいですか」 「いや、別に、おまえが話したくなかったらいい……けど」 鳩さんとは違って、ミーくんはどこか申し訳なさそうに呟いた。 ぼくは悪魔は、自殺を推奨しているものだとばかり思っていたけれど……ミーくんの態度はまるで、ニンゲンみたいだ。  
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