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「ぼくを、そばにおいてください」
そう言ってから、いくつ時間が経ったかわからないが、沈黙が流れていた。
ぼくはまだ頭を下げたままなので、ミーくんがどんな顔しているか、はわからない。
「……………ッおまえ、バカじゃねーの! 俺は悪魔だぞ!?」
「知ってます」
「知ってんのかよ! ……じゃない……だいたいお前、魔界に連れて来られただけなんだぞ!? 帰りたいとか、ないのかよ!!」
「ありません。むしろ、帰りたくないです」
「意味わかんねぇ……」
ミーくんは、どこか困ったような声だった。
「………Yesですか。NOですか。半分ですか」
「半分てなんだ半分て? ………頭が……、頭がいいっつったら、いい」
「かしら?」
頭……。
盗賊とかがよくいう、「お頭」っていうようなことだろうか。
……ミーくんは、悪魔で、盗賊……?
「わかりました。では、了承を得ましょう」
「おお、そうだな……って違う違う! そんなお前、簡単に……」
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