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ここに―――
ここに、いたい。
どうせ帰っても、虚しい、だけなのだから。
「では行きましょう。案内してください」
「……マジでいくのかよ……」
****
「此処に置いてほしいぃ?」
「はい。帰りたくありません」
「いやお前、ニンゲンに魔界に住みたいって言われてもなぁ……」
今、ぼくの前には、金髪に赤い目をした魔王さんがいる。
ゲームでよくみる大きな間は、壁や天井に綺麗な装飾がされてあって、西洋の雰囲気が出ていた。
魔王さんは前髪が長くてちょっと不良というかチンピラっぽい。
だけどミーくんが頭を下げているので、やっぱり魔王みたいだ。
「平気です。多分」
「多分ついてるじゃねーか……ワリと危ないぜここ」
「大丈夫です。爆発させて逃げます」
「いや城壊すだろそれ! つか爆発てなんだよ爆弾でも持ち歩いてんのか!?」
「いえ違います。ああそうだ、実践してみましょうか」
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