Prologue

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しつこい鳩さんをみていると、ぼくの頭にはわずかに記憶の回想を始める。 ――ぼくには、『オヤ』がいない。 だから施設で、ぼくは育った。 名前はニア、だという。 髮は薄い青で、目も青緑だから、ぼくは日本人ではないかもしれない、なんて言っていたのを覚えている。 ……ぼくには、6歳より前の記憶が、まるでないから、何処で育ったのか、なんて、わからないけれど。 そんなぼくには超能力、なんてものがあるみたいで、例えば、ふとした拍子にモノを砂化させたり。 例えば、ふとした拍子にナニカを爆発させてしまったり。 そんなことが続くと、もう化け物扱いだ。 ぼくは、みんなもきっと普通にできると思ってるから、気にしないけど。 『化け物』 気にしない。 『化け物』 気に、しない 『あっちいけよ化け物』 『 バ ケ モ ノ 』 「―――ぼくに……」 「?」  
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