進化合成2

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「………ペガサスが、あの暴れ馬だなんて…」 「ヤバいよ、おれたち殺される…っ!!」 「着け髪とか、他にも目とかも…?!」 「ぃやああぁあああ!!!」 子供達の泣き叫ぶ声がフロア中に広がった。 そこで、ドアが開いた。 「…なーんか叫び声が外まで聞こえたんだけど。………どうしたの?」 殺伐とした空気を気にせず、ペガサス近くにいたマンドラゴラの頭に触れようとした瞬間。 「ッやああぁあ!!!」 バシンッ、と乾いた音を立て、振り払った。 そして興奮状態に陥ったマンドラゴラがウィスプにしがみ付き、 「バッ…、バケモノに触られた!!殺される!殺されるー!!!」 悲痛な声で叫び、わんわん泣いた。 ペガサスはその言葉に身動ぎはしたものの、払われて痺れる己の手を見つめたまま動かない。 「…殺戮の暴れ馬が。貴様は今ここで俺が鎮めてやる!」 マンティコアが巨大な両手剣を構え、突進した! 「止めろマンティコア!!」 「うおおおおッ!!!」 制止も空しく、マンティコアが両手剣を振り下ろした。 「………が、…ぁ…っ…」 ガシャン、と剣を落とし、マンティコアが苦しそうに咳き込み、腹部を押さえてその場でうずくまった。 ペガサスが振り上げてがら空きだったマンティコアの胸部を蹴り上げたのだ。 「マンティコアさん!!」 スライムがすかさず駆け寄ろうとするのを、ワイバーンが止めた。 …更なる怪我人を増やさない為だ。 ゆらりと足を戻して、鼻で笑った。 「ハッ、………ザコがヒーロー気取りしてんじゃねーよ」 暗い闇を宿す瞳が、マンティコアだけでなくその場にいる全員を嘲笑った。 「バレちまっちゃあしょうがねぇな。…その内テメーらもソイツと同じようにしてやっから安心しろよ。俺は優しいから今回はその程度にしてやったが、…次は無いぜ?」 そう言うと踵を返して出て行った。 「………マンティコアさん!!」 「大丈夫か?!しっかりしろ!!」 「…か、はっ………、肺、まで……ぃき、が……」 「マンティコア!!」 「………スケルトンにワイバーン!マンティコアと子供達を頼むよ、私はペガサスを追う!」 「お前…正気か?!」 「ウィスプ、どうするつもりだ!」 意識を失ったマンティコアを見て、ウィスプはスケルトンとワイバーンに後を任せて、急いで部屋を出た。
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