~出会い~

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それは雨が降っている日だった。 世間は花見だのなんだのと賑わっている時季、つまり『春』だ。 春とは言っても雨が降れば寒い。 ザァ―。「くそっ、さみぃ」 その日は今までの春で特別寒かった……気がする。 そんな雨の中……… キィ―。キィ―。 「ん?こんなくそさみぃ日にブランコなんかこいでるガキはどこのどいつだよ」いつもなら気にしないのに何故か行かないといけない気がして音の聞こえる公園に向かった。 キィ―。キィ―。 (えらくでかいガキが乗ってるのな) ブランコに乗っているのは女の子だった。 俺は取り合えず声をかけてみた。 「こんなところで傘もささないでなにしてるんだよ。風邪ひくぞ。」
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