~過去~

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あれから約5時間ほど……女の子は目を覚ました。 『…………』 「……えっと、いきなりだけど名前なんていうの?」 『…木本瑠璃。』 「そっか、瑠璃ちゃんって呼んでもいいかな?」 そう言うと瑠璃ちゃんは首をコクンと縦に振った。 『……名前…お兄さんの名前………』 瑠璃ちゃんは俺の方を見て言った。 どうやら俺の名前を知りたいらしい。 「俺?、俺の名前は石川龍だよ。よろしくね。」 そう言って、手を出すと瑠璃ちゃんは俺の手をちょこんと握って、 『……いし…かわさん?』と言った。 「いしかわさんなんてよそよそしいから龍でいいよ」 『……りゅ…う、りゅう、龍兄?』
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