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俺は少女を見て吃驚した。何故なら、少女の瞳から何も感じないからだ。
まったく生気がない。
取り合えず俺は少女に帰るよう言った。
ところが、少女は何も言わないでただ俺を見詰めるばかりだった。
それどころか、俯きやがった。
「……もしかして、家がわからないのか?」
フルフルと頭を横にふる。
「じゃあ、親はどこにいるかわかるか?」
『………警察の人と一緒』「2人ともか?」
『違う……。1人だけ。お父さんは死んじゃったの。』
「………なんで、お母さんは捕まったんだ?」
『…………』
少女は俯いてしまった。
「……わりぃ、答えたくなかったら答えなくていい」『…………ゲッホ、ゲッホヒュ―、ヒュ―』
少女は急に咳ごんでしまった。
「おいっ!!大丈夫か!?しっかりしろ!!」
『はぁ、はぁっ』
「くそっ、滉、今から急いで車を出せっ!!近くの公園にだ!!早くしろよ!!」
慌てて連絡して家に連れて帰った。
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