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『たっちょーん』
頭の中に安の声が響く
安にはきっと他の幸せが
待っとるんだよな。
『…忠義は僕のこと好き?』
躊躇うことなく
『たっちょんのバカ!!』
手を伸ばすんだ。
『離れてても忘れへん』
遠ざかる俺を
忘れてもええから。
『忠義大好きやで』
未来だけを見て
歩き出そうや。
「…安っ」
空を見上げれば
瞬き始めた幾千の星。
その下で俺らは
共に生きてる。
『忠義ーっ!!』
小さな瞳の向こうに...
かき消されていく
『忠義ー?』
『ん?』
『愛しとるで』
『…知ってる』
キミの声...
end
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