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ふと現実に戻る。
あぁ、
もう二度と戻れない日々なんや。
もう二度と戻ることのない日々なんや。
こんなにもまだ
愛しているのに。
痛いくらい
そう実感した。
「…だめやなぁ」
もうちょっとだけ
俺も強くなっていかなあかんな。
休みの午後昼下がり。
俺はそこから離れ
駅の道を真っ直ぐ駆け上がる。
また、交差点に着たら
「やっぱり人ばっかやん」
と人波をかきわた。
『~♪』
「嘘やん…」
そこで聞こえた
あのメロディーコール
この近くに雛がおる?
最後にもう一度
待ち合わせ場所を見た。
「おった…」
そこには
小さな粒のような
雛がおった。
「…これで最後や」
もう一度
二人を繋ぐために
『愛してる』という
そんな言葉を
『愛してる』という
ただの言葉を
『愛してる』という
「…雛っ!!」
end
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