第2章

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当時の私は、こんな汚い部屋で、また叱られ、呆れられるのが怖かったから。 何度か本当に電話をした事がある。 けれど、包丁を出しているとまでは、言えなかった。 でも。 今思えば、呼んでいた方が良かったのかもしれない。 叱られるのではなく、『可哀相に』と 言われたかもしれない。 けれど、今更言ってもタイムスリップが出来るわけがない。 もしも、タイムスリップが出来て、 私が最初からやり直したら、今の私はどうなっていたのか。 でも、心は病んだままなのかもしれない。 だって、周りは変わらないし、自分の性格だって変わる訳じゃない。 それでも、現状が今と違うならやり直したい。 もっと、強くてたくましい私に。
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