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父親の出現により、憤慨していた猿共は、「ちっ」と舌打ちをひとつして、去っていった。
ローラに群がってたの忘れたのかな?
まぁ、ローラは安堵しているようで、あからさまにホッとしていた。
「お父様! 何故謝るの!?」
マリーは父親に詰め寄り、非難した。
……お? やっとマリーの顔が拝めた。中々に可愛らしい感じじゃん。
髪はサラサラのブロンド。目は少し吊り上がりキツイ感じだけど可愛らしい……つーより、美人だな。
「マリー。私逹の立場は低いんだ。だから、無闇に喧嘩をしちゃいけない」
「でも!」
「でも、じゃあない」
口調は優しく諭しているが、目が有無を言わせない。
「…………はい」
納得してないのが丸分かりだ。
だって、マリーの顔が『あたい不満よ!』ってなってるし。
男性は、ローラと俺に向き直り、
「お見苦しいところをお見せしました」
と、深々~と頭を下げた。
「私、フィリアス領の領主、エドガー=フィリアスと申します。こちらが娘のマリーです」
と丁寧に自己紹介してきた。
それに慌ててローラが自己紹介をした。
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