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それからは、先程と同じ状況が続いた。
散ったはずの猿共が、わんさかと集まり一斉に話し掛けてきた。
それを俺が適当にあしらいながら時間を過ごしていると、
「さて、お集まりの皆様」
と、真っ白な衣装に身を包んだ男が手を叩き、視線を集めた。
「これより、皆様の更なる親睦を深めるため、本当の舞踏会を始めましょう」
言い終わると、隅に控えていた楽士逹による演奏が始まった。
さっき口上を述べた男……推測だが、王族だろうか? 見た目は若いから、王子か?
「ル、ルーク……どうしたら……」
ローラはおろおろと辺りを眺め、遂にきたダンスに狼狽えまくりだ。
どうしたらもなにも……
「誰かよいお相手はおりませんでしたか?」
「相手と言われても……」
猿しか近付いてきてなかったからな。
俺がキョロキョロと周りを見てみると、異様な姿の人間を見付けた。
「……あれは」
顔面を包帯で覆い、松葉杖をついて壁際に立っている男。
先日、ボコボコにしたニトル=パーム君だった。
あんな怪我じゃ、ダンスなど出来ないだろうな。
はは。ざまぁねぇや。
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